「目の前の患者さん・利用者さんをもっと良くするにはどうしたらいいのか」――そんな迷いや不安を抱える方々にこそ、私たちセラピコの臨床現場を見てほしい。
この記事では、実際に行われた臨床見学を通して、当施設で提供している脳卒中特化型リハビリの“リアル”な現場をご紹介します。見学者の視点からも、リハビリの本質に迫る学びがありました。今回はその一部を、ぜひ皆さんと共有したいと思います。
実際の臨床現場:見学者が見た「普段のセラピコ」
セラピコでは、脳卒中(脳梗塞・脳出血含む)の後遺症への自費リハビリに特化していますが、同時に、術後の整形疾患や高齢者の運動器リハビリ、さらには神経難病の方のサポートにも力を入れています。
つまり、
「セラピコのリハビリ=脳卒中の人しか対象ではない」
というわけではありません。実際の臨床では、整形外科術後のリハビリから、麻痺・筋緊張の問題を抱える神経疾患まで、幅広い方々の身体と向き合っています。
リハビリのコツは「筋緊張」にあり
見学者から最も驚きの声が上がったのが、「筋緊張」の扱いについて。
麻痺後遺症が残ると、筋肉がガチガチに緊張してしまうことが多く、思うように手足が動かせません。これが“筋緊張”という現象です。セラピコのセラピストは、この筋緊張を“ただ緩める”のではなく、主動作筋(動きを生み出す筋肉)に対して、求心的(収縮方向)・遠心的(伸張方向)の双方からアプローチしていきます。
柔らかな手つきで、まるで体に語りかけるように関節や筋に触れることで、動きのパターンそのものを再構築する――これは単なるマッサージやストレッチではありません。
「あの柔らかいタッチで、どうしてこんなに筋緊張が変わるのか?」
見学者の素直な驚きの声は、リハビリの深さを物語っています。