2026年10月14日、お茶の水女子大学助教・脳科学者の毛内拡さんが、相模原市・橋本のTherapiCoにお越しくださいました。
脳が働きやすい条件や、身体から脳へ働きかける可能性を研究する毛内さんと、日々のリハビリの現場から身体に向き合う代表・小曽根。今回の訪問では、研究と臨床、それぞれの視点から、身体認知や触覚、運動について意見を交わしました。
毛内拡さんは、どのような研究をされている方?
毛内さんは、神経生理学・生物物理学を専門とする脳科学者です。理化学研究所での研究を経て、現在はお茶の水女子大学で、脳の働きを支えるグリア細胞などの研究に取り組まれています。
著書『脳を司る「脳」』では講談社科学出版賞を受賞され、書籍や講演を通じて脳科学を広く伝える活動もされています。
先日の会食に続く今回の対話では、毛内さんご自身の社交ダンスの経験から始まり、身体を感じること、他者に触れること、脳と身体の関係、健康経営へと話が広がりました。
脳科学とリハビリには、どんな接点があった?
接点となったのは、能力そのものだけでなく、それを発揮できる条件に目を向けるという考え方でした。
毛内さんからは、脳が働きやすい条件をどう整えるか、身体からの入力を通じて脳へどう働きかけられるか、という研究上の関心を伺いました。
TherapiCoが臨床で向き合っているのも、「自分の身体を、思うように動かせる」ということです。理学療法士として、身体の動きだけでなく、ご本人がその身体をどう感じているのか、生活の中で何をしたいのかを一緒に確かめることを大切にしています。
研究と臨床では、扱う対象も方法も異なります。それでも、脳や身体を一つの部分だけで捉えず、その働きが生まれる条件を考えるという点に、重なる部分がいくつも見えてきました。
他者の身体に向き合うことは、自分を知ることにもつながる?
今回の対話では、他者の身体を感じる経験から、自分自身の身体にも目が向くのではないか、という話題も出ました。
社交ダンスでは、自分の動きだけでなく、相手にどう伝わっているかを感じながら動きます。施術でも、相手の身体に触れたときに何を受け取り、それをどう捉えているのかを考えます。
こうした経験を脳科学の視点でどう説明できるのか。臨床で感じていることを、他の専門職にも共有できる言葉にできるのか。
まだ答えの出ていない問いも含め、今後も考えていきたいテーマです。
今後、どのような取り組みにつながりそう?
今回の対話から、今後ご一緒する機会がいくつか生まれそうです。具体的な内容はこれからですが、それぞれの専門性を持ち寄り、研究と臨床の接点を探っていきたいと考えています。
対話の締めには、老子の言葉が登場しました。
知人者智、自知者明
人を知ることは智、自分を知ることは明。
他者の身体に向き合うことと、自分自身の身体を知ること。その両方を大切にしながら、日々の支援と今後の取り組みにつなげていきたいと思います。
毛内さん、ご訪問ありがとうございました。
TherapiCo-セラピコ-相模原
住所:神奈川県相模原市緑区橋本1丁目17−20 塚田クリニックハウス 1F
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